『スマスロ タコスロ』の導入で、30年前の名機が令和に蘇った。ならば、その本家である4号機『タコスロ』と直接打ち比べたらどうなるのか——。
必勝本WEB-TVの肝入り企画・タケシ特番で、射駒タケシがその答えを出しに行った。舞台は4号機が現役で稼働する「殿堂〜DENDO〜」と、スマスロを設置する「ビッグディッパー新橋1号店」。30年の時間を跨いだ、贅沢な比較実戦である。
「マジで30年ぶりに打つかも」
まずは4号機から。1996年リリース、ユニバーサル系の瑞穂製作所が手掛けた一台だ。
数々の名機を現役で打ってきた射駒タケシだが、この台については事情が違ったという。「撮影とかで昔の台を打つ機会は多いけど、タコスロに関してはマジで30年ぶりに打つかも」。
企画の冒頭でスタッフから「どっちが面白いか決めてほしい」と振られると、即座に「今の方が面白い」と即答。しかし「それは早いっす」と止められ、あらためて実戦が始まった。
当時のタコスロは「流行っていなかった」
本企画で最も価値があるのは、当時を知る人間にしか語れないタコスロの立ち位置だろう。
「正直言って流行ってなかった」——タケシの評価は率直だ。理由もはっきりしている。
前年の1995年に『クランキーコンドル』が登場し、リプレイハズシという新しい遊技性で爆発的な人気を獲得。同時期には『クランキーコンテスト』もあった。その状況下で、タコスロは「なんか微妙やな」「別にそこまで打たなくてもいいんじゃない」と受け取られていたという。
それでもリプレイハズシで450枚変わるという事実が広まると、目押しが得意な層が打つようになった。設定1でも機械割105〜106%程度だったこともあり、知る人ぞ知る甘い台という位置づけだったようだ。
なお、当時タコスロが一番話題になったのは技術介入やスベリではなく、別の理由だった——という話も出てくるのだが、そこは動画で確かめてほしい。
目押しの重さを、身体で思い出す
実戦が進むにつれて浮かび上がるのが、4号機という時代の身体的な負荷だ。
タコスロの通常時は、左リールに7・チェリー・BARのBARを下段へビタ押しするのが基本。ただしタケシいわく「このBAR狙いはリスクが高め」で、当時は隣のBAR・チェリー・タコを狙う人が多かったという。
そしてビッグ中はリプレイハズシが必須。右リール下段にBARをビタ押ししてハズしていくのだが、これがきつい。「今4回5回ハズしただけで疲れた」とこぼす場面には説得力がある。
途中、スタッフが「こんなことを毎日やってたんですか」と驚いて交代を申し出るも、ビタ押しが決まらず即座にギブアップ。この対比そのものが、時代の差を雄弁に語っていた。
一方で当時ならではの小ネタも飛び出す。プラムがハズれればBIG確定という場面では「これでトイレ行ったりもしてた」。取りこぼしの心配がないから席を立てる、という発想は現代のスマスロにはないものだ。1枚がけで7が止まる台を探して「落ちている」BIG確定台を拾っていた話も、当時の立ち回りを生々しく伝えてくれる。
スマスロ タコスロ編——配列の違いに気づく
数日後、舞台はビックディッパー新橋1号店へ。抽選3番でスマスロ タコスロを確保した。
演出モードについては「見た感じ、ノーマルモードが一番バランスいいんじゃなかろうか」との見立て。実戦もノーマルモードで進めていく。
4号機を打ち込んだ直後だからこそ気づく差異も多い。スベリ音が明確に聞こえるので察知しやすいこと。そして1ゲーム(1周)止めができるのは「楽やな。4号機を打った時はめんどくさかったもんね」と素直な感想が漏れる。
特に鋭いのがリール配列への指摘だ。4号機ではBAR・チェリー・7を狙って4コマスベってスイカならBIGだったが、スマスロでは該当箇所が白7に変わっている。「そこからのリーチ目が確定、ほぼ一確になっているので、がっかりを楽しむためにここを白にしたのかな」——30年前の配列を身体で覚えているからこそ出る読み方だろう。
実戦そのものは苦戦。タコゲームがなかなか続かず、合算も200を切らないまま8000円負けで終了した。「出しても出しても飲まれる。増える兆しが見えへん」とぼやきつつ、最後は単発の300枚で幕を閉じている。
タケシが選んだのは
両方を打ち終えての結論。
「通常時は基本的に変わらない。細かいところはいっぱい変わってるけど、大きく言うと変わってないな」と前置きしたうえで、タケシはこう答えた。
「あえて言うなら4号機かな」。
理由は台の性能ではなかった。「4号機の頃はやっぱり20代っていうイケイケな年齢だったし、2万〜2万5000円ぐらいを毎日目指して打ってて、それなりに食えたっていうのもあった」。
「懐かしさ補正ももちろんあるけど」と自分で認めつつ、「いや、あの頃を思い出した」と締める。台の優劣ではなく、その台と過ごした時間そのものへの評価——そう受け取るのが正しいのだろう。
おまけ:30年前の相棒の弟
動画の最後には、こんなエピソードが添えられている。
別番組のロケ中、タケシに声をかけてきた男性がいた。聞けば、30年前に一緒にパチプロをしていた「陽介」の弟だという。だが当の兄とは「もう10年ぐらい連絡が取れない」——。
「偶然そんなことあるんやな」とだけ呟いて終わるこの短い話が、なぜか本編以上に効いてくる。30年という時間の重さを、数字ではなく人の話で見せられた気分になった。
まとめ
『スマスロ タコスロ』を打つ前に、あるいは打った後に見てほしい一本だ。
スペック解説では絶対に出てこない「当時どう受け止められていたのか」「何が変わって何が変わっていないのか」が、実際に両方を打った人間の口から語られる。リバイバル機を味わう解像度が一段上がる企画になっている。
そして何より、30年ぶりのビタ押しに疲弊しながらも楽しそうな射駒タケシを見られるのが良い。
全編は必勝本WEB-TVで公開中。4号機のリプレイハズシが決まる瞬間と、スマスロで配列の違いに気づく瞬間は、ぜひ動画で確認してほしい。
(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT
