ホールのメイン機種として、ここ数年で一番のロングヒットと言っていい『エヴァ未来』。しかし、その設置期限が静かに迫っている。
「あと1年くらい」——必勝本WEB-TVの今回の企画は、その事実を出発点に始まった。テーマは「オリ法」。長く愛された台だからこそ生まれた、打ち手それぞれの”自分だけの攻略法”を語り尽くそうという座談会だ。
集まったのはヒラヤマン、さやか、そして無職ちゃんねるから無職ちゃんと無名ちゃん、さらに運留の5人。ホワイトボードを使って、3つのテーマで全員のオリ法を書き出していく27分である。
結論から言えば、この動画は「エヴァ未来を打つ人の生態図鑑」になっている。以下、出てきたオリ法をすべて紹介していく。
なお本企画は2本立て。この座談会で語られたオリ法を、無職ちゃんねるが実際にホールで試す実戦編も同日公開されている(記事末尾に掲載)。
そもそも「オリ法」とは
運留の定義はこうだ。
「オカルト的な立ち回りのこと。本当にそんなものあるのかと思いながらも、この回転数が当たりやすいんじゃなかろうかとか、ST中はこうしたら連チャンするんじゃないかとか、そういうのを考えて取り込む自分なりの攻略法」。
そのうえで、こんな一言も飛び出す。「エヴァ未来を打ってる人の95%はオリ法を持ってる」。残り5%だと主張した出演者も、話しているうちに「ひねり出したら絶対なんか自然とやってる」と認めることになった。
長く愛される台ほどオリ法が育つ。エヴァ未来が”そういう台”になったという証明でもある。
エヴァ未来の好きなところ
進行はさやか。自己紹介では、それぞれがエヴァ未来の「ここが好き」を挙げていった。
- ヒラヤマン……公開時点で38歳。現在はどこにも所属していないフリー。好きなところは「びっくり当たり」。「こんなんで当たるの!?」という瞬間がたまらない
- 無職ちゃん(無職ちゃんねる)……好きなところはカヲルくんに会えること。本人は「旦那さん」と呼んでいる
- 無名ちゃん(無職ちゃんねる)……エヴァは一番最初に打った機種。演出が多いので「今当たったの、気づけた」と思える瞬間が好き
① 台選びのオリ法
まずは座る前の段階。データランプの読み方に、全員の性格がはっきり出た。
爆発待ちの台(無名ちゃん)
朝イチにデータを見て、RUSHにはたくさん入っているのに3連で終わっている台を狙う。つまり「まだ爆発しきれていない台」だ。
単発続きの台(無職ちゃん)
前日からの履歴が単発でずらりと並んでいる台。データランプの表示が芝生のように見えることから「しばかり狙い」とも呼ばれる。
「もうこれは私のために、前日みんなが単発で終わらせてくれたのかな」という発想で座る。かなり前向きである。
トイレの近くの台(ヒラヤマン)
一番”オリ法らしい”のがこれ。元になっているのは、ライターのビワコにまつわるエピソードだという。
ある日ビワコが牡蠣に当たり、普段とは違って「トイレに頻繁に行くからトイレの近くの台で打とう」と座ったところ、その台でコンプリートしたらしい——という話だ。
そして、ここにきれいな理屈が添えられる。「トイレの近くはお客さんが通りやすくて目につきやすいから、ホール側も出しやすいんじゃないか」。オカルトが急に立ち回り論へ変わる瞬間である。
朝イチ0回転の台(さやか)
朝イチの0回転から打ち始め、100回転以内に当たった台は伸びるという考え方。
裏を返せば、100回転を過ぎても当たらなければ見切る。「また違う0回転の台に行こうかな」と渡り歩くスタイルだ。当たりやすいのではなく、当たったら伸びるという読みなのがポイント。
ハマり単発の後(運留)
本人も「ほぼ一緒です」と言う通り、2つ目の「単発続きの台」と発想は近い。ただし条件が一段細かい。
「とにかくパチンコはどこかでハマりは来るもの。特にエヴァは人気なので稼働が高く、ハマる」。だから1000〜2000回転ハマって、しかも単発で終わった台を狙う。
重要なのは「今ハマってる台はダメ」という点だ。ハマった後に単発か2連くらいで当たって、現在100回転台——この条件が揃った台には「飛びつきます」とのこと。
ゾーン狙い(運留)
各自が持つ「自分のゾーン」。運留の場合は340〜420回転が非常に当たりやすいという。過去の実戦で確率を少し超えたあたりに固まっている、という実感値だ。
収録では深掘りされなかったが、「無職ゾーン」のように各自が自分の当たりやすい回転数を把握して、そこだけピンポイントで狙うという応用も提案されていた。
② 演出のオリ法
続いて、打っている最中の判断。ここは「熱い演出を外した後をどう捉えるか」で見事に意見が揃った。
アツいのをハズしたら台移動(無名ちゃん)
背景や最終号機リーチなど、信頼度の高い演出をハズした後は、その後もずっとハズれてハマることが多い——という経験則。だから外した時点で台を移動する。
収録ではなかなかできないが、プライベートでは実践しているとのこと。
レバブルをハズしたら危険(さやか)
上とほぼ同じ発想だが、着目点がより具体的だ。さやかが挙げたのはレバブル、特にマステマなどの特殊なパターン。
「エヴァ未来はレバブルがハズれやすい。今の台より期待度がちょっと低い」——だからこそ、ここをハズした時は本当に危険という実体験に基づく判断になっている。
調子が悪くなったらカヲルを召喚(無職ちゃん)
オリ法の枠を超えた一品。カヲルくんのアクリルスタンドやステッカーを常に持ち歩いているという。
そして「ちょっとハマり始めたな」と感じた瞬間に、それを台に置く。絶対的な信頼を置いているので、困ったら助けてもらう——という理屈だ。
面白いのは最初から置かないという点。「今ちょっと忙しいかな、他の台が出てるから」と、カヲルくんの都合を気遣っているのである。
400を超えたら群必須(ヒラヤマン)
これは理屈が明快で使いやすい。エヴァ未来は400回転を超えると背景が変わり、群予告の比重が上がる。
「400以内は予告が出なくても当たる。でも400を超えたら、群がなければ当たる気がしない」。
そこから導かれた結論が「400を超えたら台移動してもいい」。演出の体感から立ち回りを組み立てる、きれいなオリ法だ。
演出状態判別法(運留)
演出そのものの信頼度ではなく、台が好調か不調かを判別するための使い方。
レイ背景をハズしたら、そこから最低50回転は回す。ハズした分のお詫びが来るはず、という「お詫び待ち」の発想である。
なお収録中の実例では、50回転回したらまたレイ背景が出てきて、それもハズれ、またさらに50回転——という展開になり、最終的に当たらないまま帰ったというオチまで含めて正直に語られていた。
③ ST中のオリ法
そして本題。「エヴァ未来はST中を制する者が制する」と全員が口を揃えた、最も熱量の高いパートだ。
めっちゃ強く祈る(無名ちゃん)
本人が「だいぶ強力です」と断言する方法。
やり方はこうだ。保留が湧いてくる場所だけをじっと見る。周りは一切見ない。そして頭の中で「変化しろ、変化しろ」と強く念じる。さらに口にも出す。
「本当に変化保留が湧いてくるんですよ。そのまま槍が刺さって赤になったり虹になったりすることもある」。
ちなみにST中のカスタムはデフォルトのまま、何もつけないとのこと。祈りに集中するスタイルである。
万発を超えたら絶対トイレに行かない(無職ちゃん)
万発を超えたら、そこから流れが変わってしまうので席を離れない。「めっちゃトイレ行きたくても、多少漏れてもいいかな」と言い切る徹底ぶり(※あくまで本人談です)。
ただし万発を超える前は逆。「そこまでが結構難しいので、むしろトイレに行って流れを持ってくる」。万発を境に真逆の行動を取るという設計になっている。
モードの使い分けも明確だ。初回は必ずカヲルくんモード、万発を超えたらアスカのモードに変えて一発告知を楽しむ。
ブラックコーヒー法(ヒラヤマン)
発想の源は「時間がない時って連チャンしますよね」という、誰もが頷くあの感覚。
ならば意図的にその状況を作ればいい——ということで、朝から利尿作用のあるブラックコーヒーをぶち込む。尿意が高まった状態でSTを打てば、同じ理論で連チャンするはず、という寸法だ。
ただし本人から強い注意喚起がある。19歳の頃に我慢しすぎて10日間入院した経験があるそうで、「やりすぎは本当に気をつけてください。体は大事だから」と繰り返していた。真似をする際はほどほどに。
残り100・50・30回転でビスティ法(さやか)
さやかが生配信中、視聴者からコメントで教わったという方法。
ST中にデモ出しをすると、いろいろな映像が流れた最後にBistyのロゴが出る。そのタイミングで「ビスティ」と声に出しながら打ち出す——これが本体だ。
「残り100・50・30回転でやる」という部分はさやかのオリジナルアレンジ。「ガチガチ決まる。決まった時はめっちゃ気持ちいい」とのことで、今では定番のルーティンになっているという。
デモ出しの停止図柄にこだわる(運留)
このパートで最も細かく、最も”わかっている”感のあるオリ法。
基本方針は残り100回転までは休ませない。100になったら休ませる。ただし重要なのはそこではなく、休ませた時に止まっている図柄だ。
狙うのは赤図柄。できれば赤・金・赤のような並び、最低でも赤が2つ以上出ている状態で休ませたい。そのために100回転に到達したら図柄を調整する。
興味深いのは、神谷玲子も同じことを言っていたという話。「左側に赤い図柄が止まっている時に休ませなきゃダメ」——別々の打ち手が同じ結論に辿り着いているあたりが、オリ法の面白さを物語っている。
さらに運留の仲間・珍留さんのやり方も紹介された。カスタムを赤にして、初号機が発進する画面で打ち始めるというもの。神谷玲子に至っては、そのタイミングで「うおっ」と声を出しながら打ち出すらしい。
「信じるか信じないか」の先にあるもの
締めの言葉が、この企画の性格をよく表している。
「信じるか信じないかみたいなところもあると思うんですけれども、パチンコを楽しむ手段ですね」。
そして「これは別に宗教じゃない。楽しもうぜ、もっと人生エンジョイしようぜっていう楽しみ方のひとつ」と続く。
確率は変わらない。それは全員わかったうえで、それでも同じ1回転を少しでも面白くするために、各々が工夫を積み上げてきた。その蓄積が5人分、27分に詰まっている。
まとめ:打てるうちに、試しておきたい
エヴァ未来の設置期限は、動画内では「2027年8月まで」と語られていた。ただし実際の撤去時期は型式や認定の状況、ホールごとの運用によって前後するため、一律に消えると決まっているわけではない。それでも、残り時間が限られているのは確かだ。
だからこそ、この座談会には価値がある。長く打たれた台にしか生まれない文化が、きれいに記録されているからだ。
出演者も「聞いたことはちゃんと試してくださいね。やってるかどうか、ちゃんと見るからね」と視聴者に宿題を出している。気になったオリ法があれば、次にエヴァ未来に座る時にひとつ持ち込んでみてほしい。
全編は必勝本WEB-TVで公開中。ホワイトボードに書き出された文字、それを見た瞬間の全員のリアクション——文字では伝わらない部分こそが本体なので、ぜひ動画で確認してほしい。
そしてもう一本。同日配信で、無職ちゃんねるが実際にこのオリ法を試す実戦動画『【エヴァ未来】いろんなオリ法を試して打ってみた結果・・・』を公開している。
こちらは座談会で語られたオリ法を、ホールで片っ端から検証していく回。語る側と、試す側——2本セットで観ると、オリ法という文化の往復がきれいに完結する。順番はどちらからでも成立するが、座談会→実戦の流れで観ると「あのとき言ってたやつだ」という楽しみ方ができる。
